2024年10月に話題になった時事ニュースまとめ

1日召集の臨時国会で第102代首相に指名された。同日夜、石破内閣が発足。官房長官は林芳正氏が再任する。なお、石破首相は9日にも衆院解散する見通し。

10月1日より順次適用される。全国平均は時給1055円（昨年度から51円高）。16都道府県で1000円を超えた。最も高い都道府県は東京都で1163円。最も低いのは秋田県で951円。時給ベースの最低賃金は正社員・非正規など雇用形態に関係なく適用される。

従来の国内リーグ「Vリーグ」の1部を「SVリーグ」として再編成。10月11日よりシーズン開幕する。2027年までの完全プロ・リーグ化を目指す。「Vリーグ」はセミプロ・リーグとして継続する。

日本のバレーボール競技はながらく実業団（会社員）を中心としたアマチュアスポーツの位置付けだった。サッカーや野球のようなプロチーム所属の選手によるプロリーグ構想が1990年代からあり、当面の準備リーグとして「Vリーグ」が2018年に発足した。

レバノン南部地域に限った局地的な地上作戦を開始。これまで空爆にとどめていた。イスラム武装組織「ヒズボラ」に対する攻撃としている。イスラエルはガザ地区での戦闘も継続中とあり、バイデン米大統領はイスラエルに対して戦闘を拡大しないよう求めていた。

「ChatGPT」を展開する米オープンAI（OpenAI）社が66億ドル、日本円で1兆円近い資金調達を実施。オープンAI社は一部出資者の資金で運営される非営利団体の扱いだが、ここ最近は営利企業への転換を図っているとの報道あり。今回の資金調達もその一環とされる。

ジョン・ホップフィールド氏、ジェフリー・ヒントン氏に物理学賞。両氏らAI（人工知能）の開発手法たる”ニューラルネットワーク”に関する論文を1980年代に発表。AI業界の先駆者として知られる。もともと物理学と生物学を融合し、人間の神経細胞の働きを機械的に再現するところから始まった経緯あり、AIながらも物理学賞での受賞となった。

検事総長の談話では、検察が証拠を捏造したとの再審判決について「到底承服できない」「上級審の判断を仰ぐべき内容」としつつも、裁判の長期化に伴い袴田さんの不安定な法的地位が継続するのは適切ではないとして控訴を取りやめ。先の無罪判決が確定した。袴田さんは30歳のときに逮捕され、以降58年間、法廷闘争の渦中にいた。

2022年4月に起きた遊覧船の沈没事故。乗員乗客26人が死亡・行方不明に。遊覧船の運行会社社長、桂田精一容疑者を業務上過失致死罪で起訴した（釧路地裁）。桂田容疑者は事故当時、船の運行管理者を兼任しており、当日の気象状況などに照らした安全対策を怠った疑い。本人は容疑を否認している。

「ユニクロ」を展開するファーストリテイリング社が決算発表。昨年度（昨年9月〜今年8月）の売上高は3兆1038億円、営業利益は5009億円といずれも過去最高を更新した。日本国内の業績が好調だったほか、中国、アジア、米国、欧州、いずれの地域でも増収増益を達成。これまで日本・アジアにとどまっていたブランド知名度がグローバル規模で向上。顧客層の拡大が増収増益につながったとの見解。

コンビニ事業とその他の事業を切り離し。「セブンイレブン」ブランドを軸に経営を強化する。イトーヨーカドーはじめとした非コンビニ事業は関連会社に分離して経営再建を図る。

セブン&アイHDは2005年に誕生。旧イトーヨーカ堂が展開するスーパー「イトーヨーカドー」、旧イトーヨーカ堂がライセンス展開するコンビニ「セブンイレブン」を合併した会社だった。昨今ではイトーヨーカドーの経営不振が続いており、大株主たる米投資ファンドから経営合理化を求める声あった。

郵便局（日本郵政）が、関連会社・ゆうちょ銀行の顧客情報（預金残高など）を不正にリスト化。保険の営業などに活用していた。確認できた限りで2014年以降で顧客155万人分の情報をリスト化していた。

日本郵便の千田社長が謝罪会見。不正リスト化について法令違反の認識がなかったと説明。民営化した2007年以降、慣例的に続けてきた可能性を示唆した。追加調査を経て責任の所在を明確化する。

厚生労働省が毎年発表している「過労死白書」。令和6年版が公開された。うつ病など精神障害による労災申請件数は3,575件、労災認定件数が883件といずれも過去最多を更新した（昨年1年間）。長時間労働の傾向は徐々に改善しつつあるが、ハラスメント対策（パワハラ、カスハラなど）が不足しているとの見解。業種ごとに最適化したハラスメント対策の拡充を重点対策に挙げた。

米Space X社が大型ロケット・スターシップの打ち上げ実験に成功。および宇宙船部分、ブースター部分、いずれも地上での回収に成功した。ブースター部分の回収はSpace Xいわくの「チョップスティックス」（箸）を使った空中キャッチに初成功。再利用できるロケットの実現に向けてまた1歩前進。

日本地域では10月中旬〜月末にかけて、もっぱら18時前後に肉眼でも観察できる（詳しく）。太陽系の内外を周回する彗星で約8万年周期で地球に最接近しているとみられる。

NATO加盟交渉を軸に安全保障能力を強化。早ければ2025年度にも戦争を終わらせられる見通し。領土割譲は考えず。欧米諸国に対しても計画を共有した。NATO事務総長は同計画を全面支持できないとの見解。ウクライナのNATO加盟は不可逆的だが、一方で戦時中の加盟は難しいとの見方。

線状降水帯の発生予測発表を今年1年間（1月〜9月末）で81回行ったが、実際に線状降水帯が発生したのは8回、的中率は10%止まりだった。事前の想定では的中率25%前後を見込んでいた。

今年5月より発生予測を地域ブロック単位から都道府県単位に変更したのに伴い、都道府県をまたがった線状降水帯の予測が空振ったとの見解（気象庁）。