2010年代の空気感がわかる!2010年〜2019年の主要ニュースをダイジェスト

     
  • 公開日:2020.1.11
  •          
  • 更新日:2026.8.16
2010年代の空気感がわかる!2010年〜2019年の主要ニュースをダイジェスト
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ニュースデータベースは「昨日のニュースを記録するデータベースサイト」です。

3日後には忘れ去られてしまうニュースを鮮度そのままに記録し続けています。

この記事では2010年代に話題になったニュースの中から当時の空気感が色濃く残っているニュースだけピックアップ。一挙に振り返ります。

2010年代がどんな時代だったのか、空気感や雰囲気を思い出しながら(あるいは思いを馳せながら)ごゆるりと閲覧くださいまし。

 

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「首相」「大統領」など人物の肩書はニュース当時のものを用いています。

目次

2010年の主なニュース

民主党政権が晴れのち曇り

(鳩山由紀夫首相)

出典:World Economic ForumCopyright World Economic Forum / Kaori Nishida – Yukio Hatoyama – World Economic Forum Japan Meeting 2009 on Flickr – Photo Sharing!, CC 表示-継承 2.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=7787866による

2009年夏に政権交代した民主党。鳩山由紀夫首相が「脱自民党政治」「政治主導」「コンクリートから人へ」など政治変革を打ち出すも失速。

公約(マニフェスト)破りが相次いで支持率が低下。政権発足時はメディア各社ともに内閣支持率が70%超だったが、1年持たずに20%台まで下落。そのまま総辞職に追い込まれた。

看板政策として沖縄県の普天間基地の県外移設を掲げていたが、最終的に沖縄県内(辺野古)に戻した。また、自民党が推進していた八ッ場ダム(群馬県)の建設計画を白紙にするも撤回。再び工事を認めるなど対応が二転三転していた。

鳩山政権に続く菅政権では、衆参ねじれ国会から臨時国会(第176回国会)の法案成立率が37.8%と2000年以降で過去最低を記録。また、元代表の小沢一郎議員めぐる党内紛争や尖閣事件の対応で後手に回り、鳩山政権に続き再び内閣支持率を20%台まで落とした。

 

尖閣事件で日中対立が強まる、民主党政権に司法介入スキャンダルも

尖閣諸島近辺で発生した日中対立「尖閣事件」。

中国の民間漁船が海上保安庁の巡視船に突撃。その様子を撮影した動画がYouTubeに流出し、センセーショナルを巻き起こした。

中国漁船の船長が逮捕されたものの一転しての保釈。また、海上保安庁の巡視船で撮影された映像も民主党政権が非公開に。最中に流出した衝突映像とあって民主党政権の対応に不満が集まる。事件当時の菅直人政権の支持率は一連の経緯で各社50%台→20%台まで下落した。

船長の保釈めぐり司法介入スキャンダルあり。民主党政権が日中関係を考慮して船長を保釈するよう働きかけていた。民主党政権はすでに公約違反が続いてネガティブな評価が大勢だったが、尖閣事件めぐる対応&司法介入スキャンダルが致命傷になった。

なお、”YouTube”は当時まだアングラ系の動画サービスだったが、尖閣事件を機に知名度が向上。政府やマスコミが統制できないインターネット空間を通じた情報流通が新たなジャーナリズムの形として持ち上げられるように。

 

【米国】ウィキリークスによる米軍の戦争犯罪リーク続く

出典:ウィキリークス WikiLeaks アサンジの戦争|Amazon

一時代を築いた匿名の内部告発サイト「ウィキリークス」。ジャーナリストのジュリアン・アサンジ氏が立ち上げ。インターネット上で各国政府の非公開情報を相次ぎ公開して賛否を呼んだ。

2010年にはイラク戦争およびイラク駐留米軍の犯罪情報を相次ぎ公開。数十万点の証拠文書とともに米軍ヘリコプターが民間人を誤爆する動画など公開され、これまで公になっていなかった戦争犯罪が可視化された。

ウィキリークスを新たなジャーナリズムの形として支持する声あった一方、アメリカ政府はジュリアン・アサンジ氏を犯罪者として追求。スパイ活動法違反などの罪で起訴した。ジュリアン・アサンジ氏は7年の大使館暮らし、5年の勾留&法廷闘争の末、2024年に米司法当局との司法取引で有罪を認めて釈放された

 

iPhone 4が世界的ヒット、スマホ時代が本格到来へ

Appleが発売した「iPhone 4」が世界的ヒット。発売3日で世界170万台を売り上げた(当時最速)。

ながらくスマホはビジネスマン、あるいはガジェットオタク向けの製品にとどまっていたが、iPhone 4のヒットを機に一般層まで広く普及。今日のスマホ時代の到来を決定付けたゲームチェンジャーとして記憶される。

iPhone 4は日本でもベストセラー製品に。2011年には新語・流行語大賞TOP10に「スマホ」が選出。2010年時点でスマホ普及率は数%だったが、わずか10年足らずで普及率9割台に。

日本ではPC普及率が低かったこともあり、iPhone普及により本格的なインターネット時代も到来。iPhoneがインターネット空間にアクセスするための事実上の入口となった。

 

第2次韓流ブーム、Kpopが本格普及

韓国・李明博(イ・ミョンバク)政権下での官民合同のポップカルチャー輸出やそれに絡めた観光誘致策が注目され、日本でも同様の政策議論が始まった2010年。経済産業省には「クール・ジャパン室」が立ち上げられ、これまで内向きだった日本カルチャーの海外展開が論じられるように。

日本国内ではKpopが本格流行。少女時代、KARAの2グループが人気の火付け役となって「第2次韓流ブーム」言われる盛り上がりを見せた(2004年前後に第1次ブームあり)。

少女時代は日本デビューイベントで2万人を集客して話題かっさらった。少女時代はYouTube戦略で先行。当時のYouTubeは違法アップロードされた動画ばかりのアングラ系サイトだったが、少女時代は公式MVを自らアップするなど積極的に活用。日本デビュー前からYouTube経由でファンダム形成しており、YouTubeのビジネス可能性が日本でも論じられるようになった。

 

2010年の人気曲|KARA『ミスター』

2010年前後の第2次韓流ブームの火付け役となった「少女時代」と「KARA」。いずれも2011年にNHK紅白歌合戦に出場。「Kpop」ジャンルを確立するのに多分に寄与した。

うちKARAに関してはバラエティ・アイドル路線で日本でもながらく活動。2012年前後には日本でCMタレントとしておなじみに。

代表曲『ミスター』は日本向けデビュー曲。ダウンロード楽曲として洋楽初(海外楽曲初)のミリオンセールスを記録。高い楽曲性とキャッチーなダンスが人気博した。

 

 

2011年の主なニュース

東日本大震災(311)

 

日本を襲った未曾有の大災害「東日本大震災」。

宮城県沖でM9.0の地震が発生。東北地方の太平洋沿いを中心に津波が発生して被害が拡大。死者・行方不明者は1万8,000人を超えた。

津波による2次被害で福島第一原子力発電所が電源喪失。メルトダウン(炉心溶融)した。国際原子力事故評価尺度では最悪のレベル7規模の事故として記憶される。

首都圏地域でも帰宅困難者(帰宅難民)が続出したほか、原発停止に伴う計画停電や風評被害騒ぎなど多方面に影響が出た。

日本政府が推し進めてきた原子力政策にも黄色信号。日本政府は原子力発電を脱炭素化に向けた主要エネルギーと位置づけており、2030年度には日本の電力需要の5割を原子力で賄う計画だった。

東日本大震災により国内外で脱原発の世論が湧き上がり。原子力発電を軸としたエネルギー政策が一から見直しに。

参考情報

 

【アラブの春】独裁政権が相次ぎ倒れる

(カダフィ大佐)

出典:© 欧州連合、2026年, CC BY 4.0, via Wikimedia Commons

2011年前後に中東・アフリカ各国で同時多発的に発生した民主化運動「アラブの春」。

チュニジア、エジプト、ヨルダン、リビアなどで数十年レベルで続いた独裁政権が崩壊した。

(当時普及し始めた)facebookはじめとしたSNSを使って市民ら連携。マスコミと違って政府が統制できないインターネットの強みが活かされ、新時代の幕開けと喧伝された。

北アフリカにあるリビアではカダフィ大佐による42年間の独裁政権が崩壊。カダフィ大佐はリビア革命(1969年)を率いて政権奪取。社会的・経済的な脱欧米を目指した名君として知られる一方、身内贔屓や恐怖政治から独裁者とも批判された。アラブの春に伴う内戦の最中にカダフィ大佐は反体制派に拘束されて亡くなった。反体制派にリンチ&射殺された可能性も指摘されており、国連などが調査を求めたが真相は闇の中に。

泥沼化した事例も。シリアでも民主化運動が起きたが、そのまま10年越しの内戦に突入した。

シリアのアサド大統領をロシアが支援し、民主派勢力を欧米諸国が支援する代理戦争の様相に。また、政治空白地域にはIS(イスラム国)はじめとしたイスラム武装勢力が台頭して恐怖政治を展開した。2024年にアサド大統領がロシアに亡命したことで内戦は事実上終了したが、以降も政情不安にある。

 

匿名ハッカー集団「アノニマス」の存在が知られるように

出典:匿名Unknown author, Public domain, via Wikimedia Commons

匿名のハッカー集団「アノニマス」(Anonymous)が注目を集めた2011年。

アラブの春に関連して情報統制を敷いたチュニジアやエジプトに抗議。政府系サイトに大規模なサイバー攻撃を仕掛けた。また、ソニーはじめとしたグローバル企業にハッキングを仕掛けて個人情報を流出させるなど話題が相次ぐ。

2012年には「アノニマス」が米タイム誌の「世界で最も影響力ある100人」に選出。インターネット時代の本格到来により、その影響力が強く可視化されるように。

アノニマスは集団として組織されているわけではなく、インターネットで集った個人が緩やかに連帯するムーブメントとして発展した。ただ、正義感とは関係ないイタズラ騒ぎもあり、現在ではネガティブな評価の方が多い。

 

日本相撲協会が存続危機に、八百長発覚で力士23人が引退

2010年に発覚した野球賭博問題(違法賭博問題)。力士や親方ら30人以上が賭博に参加しており、野球界以上に相撲界の方が影響を受けた。

野球賭博問題で一応の決着を見るも2011年には大相撲における八百長試合が発覚。

これまでも相撲界では幾度となく八百長疑惑が報じられていたが、今回は電子メールの存在から八百長の事実が確たるものに。

八百長に関与した力士23人が事実上の引退。65年ぶりとなる本場所中止、巡業中止に追い込まれた。当時の放駒理事長は「相撲の歴史における最大の汚点」と述べ猛省。

参考情報

 

【サッカー女子W杯】なでしこジャパンが初優勝

FIFA女子ワールドカップ決勝で日本とアメリカが対戦。PK戦の末に日本が勝利した。

男女通じてW杯で日本代表が優勝するのは初めて。主将を務めた澤穂希がアジア人選手で男女通じて初となる「大会MVP」と「得点王」を獲得する活躍見せた。

早朝に生中継された決勝は瞬間最高視聴率27.7%を記録。2011年度のユーキャン新語・流行語大賞では「なでしこジャパン」が大賞に選出。

東日本大震災から約4カ月後のできごととあり、重い空気感に包まれていた日本社会に明るい話題をもたらした。

 

2011年の人気曲|レディー・ガガ『Born This Way』

2008年に歌手デビューしたレディー・ガガ。独自の世界観と巧みな表現力でメジャー歌手の仲間入りした。

2011年に発表したアルバム『Born This Way』は世界で800万枚を売り上げる歴史的セールス。表題曲『Born This Way』はLGBT肯定のメッセージを込めた2011年当時では先進的な楽曲だった。

『Born This Way』は2011年度のNHK紅白歌合戦でも披露され、レディー・ガガの代表曲として知られるように。

 

 

2012年の主なニュース

民主党政権が早くも終焉、再び自民党政権へ

民主党政権の野田首相が消費税10%増税法案を成立させるべく打ち出した「近いうち解散」。

解散総選挙と引き換えに自民党と公明党から法案への合意を取り付け。そのまま法案成立した。

ただ、以後3ヶ月と解散されない異例の事態に。野田首相は解散時期をぼかし続けており、鳩山政権、菅政権に続き政権支持率を20%台まで落とした。

2012年12月にようやくの解散総選挙が行われ、3年ぶりに自民党が与党に返り咲き。自民党と公明党で過半数を超える衆議院325議席を獲得した。

民主党は野党に転落。議席は230議席から57議席へ激減。結党以来最低に沈んだ。

民主党は2009年夏に政権交代を果たすも公約違反が相次いで支持を喪失。歴代政権とも支持率20%台が常態化していた。野党転落後は紆余曲折あり、2016年に維新の党と合流して「民進党」に。ただ、1年足らずで分裂。以降は「立憲民主党」「国民民主党」に分かれた。

 

日中・日韓関係が最悪期に突入

出典:内閣官房 尖閣諸島|内閣官房 領土・主権対策企画調整室

尖閣事件(2010)を機に日本人の領土紛争意識が高まる。対中国、対韓国の関係が最悪期に到達したのが2012年ころ。

2012年に日本政府が尖閣諸島を買収。東京都に住む日本人男性が土地の利権を保持していた。当時の石原東京都知事が東京都として尖閣諸島を買収する意向を示したが、一転しての国有化。

これに対して中国では大規模な反日デモが発生。日系スーパーや日本車の破壊行為が相次いだほか、北京では丹羽駐中国大使(当時)の公用車が襲われる事件も発生した。

韓国とはKpopブームなどで友好ムードにあったが、2012年に李明博大統領が竹島に上陸。同年8月のロンドン五輪では竹島プラカード問題が発生して日韓関係が冷却化。野田首相が関係改善を求めて李明博大統領に送った親書が書留郵便で返送される最悪期を迎えた。

参考情報

 

オウム事件の関係者ら相次ぎ逮捕、オウム事件が終結へ

出典:アンダーグラウンド (講談社文庫)(Amazon)

地下鉄サリン事件から17年。オウム真理教の関係者が相次ぎ逮捕された2012年。

2011年の年末に元幹部の平田信被疑者が出頭。これに続けて高橋克也、菊地直子ら手配犯が相次ぎ逮捕され、一気にオウム事件が動き出した。

2018年には関係者らの刑事手続きが終結。松本智津夫死刑囚こと麻原彰晃(教祖)の死刑が執行された。一連の裁判での起訴数は192人、死刑判決13人という日本史上稀に見る組織犯罪に。

 

「ブラック企業」が概念として知られるように

出典:By MiNe from Taipei, Taiwan – MiNe-M5_100-1663UG, CC BY 2.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=73580084

「ブラック企業」は従来インターネット掲示板で使われていたネット用語の一つ。残業やパワハラの横行で社員の離職率が高い企業をdisる言葉だった。

ネット用語から一転、飲食チェーン「ワタミ」の騒動を通じて一般用語に。2013年には新語・流行語トップテンに選出され、名実ともに市民権を得た(得てしまった)。

事の発端は飲食チェーン「ワタミ」の新卒社員が月140時間の残業の末に自殺。これが労災認定されたことに始まる。

都知事選に出馬するなど時の人として知られた渡邉美樹氏(当時ワタミ会長)が、長時間労働を是とする主張を繰り返して被害者遺族と対立。また、渡邉美樹氏が当時では珍しくSNS発信を多用する経営者と言うこともあり、そのSNS発言が都度炎上。「ブラック企業」のイメージを確立させるに至った。

 

【格差社会】トマ・ピケティ『21世紀の資本』が世界的ベストセラーに、日本でも(少しだけ)盛り上がる

出典:21世紀の資本|Amazonプライムビデオ

今日の格差社会論の下地になったベストセラー『21世紀の資本』。フランスの経済学者、トマ・ピケティ氏が著した。

過去数百年の各国の経済成長率と投資収益率を比較。経済成長により資本家と労働者の経済格差が拡大することを証明。従来言われてきた「経済成長すれば労働者も豊かになれる」を否定してリーマンショック以降の格差社会論を後押しした。

日本でもピケティの話題が国会で取り上げられた。ただ、日本だと労働者間の年収格差のことを経済格差とする論調が現在も続いており、他国に比べると資本家・労働者間の対立を前提とした格差社会論に火が付かないままブームが過ぎた感はある。

 

【iPS革命】山中伸弥教授がノーベル生理学・医学賞を受賞

(山中伸弥教授)

出典:By OIST from Onna Village, Japan – Lecture by Nobel Laureate Dr. Shinya Yamanaka “New Era of Medicine with iPS Cells- Message to Future Scientists“, CC BY 2.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=80015902

京都大学の山中伸弥教授がノーベル生理学・医学賞を受賞した2012年。

iPS細胞の作製に成功し、再生医療分野に革命とも言える功績を残した。

iPS細胞とは自身の細胞を基に作製・複製される細胞のこと。脳や体の損傷した細胞の代替細胞として活用できる。未来の医療技術として、また若返り薬にも現実味。

日本政府はiPS細胞研究に1100億円規模の支援決定。日本の次世代の成長産業と位置づけ。

参考情報

 

AKB48が社会現象に、選抜総選挙で一時代築く

アイドルグループ「AKB48」が2010年ころから社会現象に。2011年〜12年にもなると国民的アイドル言わしめるポジション確立した。

AKB48の代名詞となったのが選抜総選挙。ファン投票で次期シングル曲の選抜メンバーを決めるイベント。2012年に行われた第4回総選挙は総投票数が130万票超え。フジテレビで中継された投開票番組は視聴率28%超え。NHKニュースが開票結果を報じるなど異例の盛り上がりを見せた。

当時の空気感として民主党政権の失敗に伴う政治不信だったり、若者の政治離れが顕著化した時期であり、若者らが熱狂するAKB総選挙に対しての一種の羨望が向けられていた。現実の政治や選挙には興味を持たず、AKB総選挙には興味を持つ対比から「日本政治がなぜ盛り上がらないのか?」とメディア論評を賑わせた。

 

2012年の人気曲|ゴールデンボンバー『女々しくて』

ながらくカラオケソングとして人気だったゴールデンボンバーの『女々しくて』。

ゴールデンボンバーは2000年代に流行したビジュアル系バンドのエアーバンドという特殊なポジションにあった。

『女々しくて』は2009年にリリース。初登場77位(オリコンCDランキング)と人気とは言えぬ楽曲だったが、カラオケソングとしてじわじわとヒット。2012年には同曲でNHK紅白歌合戦に初出場するなどお祭りソングとして多方面で重宝されるように。

 

 

2013年の主なニュース

第2次安倍政権が破竹の勢い

(安倍晋三首相)

出典:内閣府公式YouTubeチャンネル

2012年12月に政権与党に返り咲いた自民党。安倍首相の名前を文字った「アベノミクス」を看板政策として打ち出し。

物価上昇率2%を目標とし、日本経済の長年の課題たるデフレ脱却&賃金上昇を目指した。日銀が年60兆円規模の市場資金供給を行い、その本気っぷりを国内外に見せつけた。

日経平均株価は1万円台を回復。円相場も1ドル=100円台の円安時代となり、輸出関連企業を中心に最高益を記録した。他方で物価上昇、賃金上昇に目立った動きがみられず、その効果を疑問視する声も。

観光ビジネスによる経済成長を謳う「観光立国」も打ち出し。極めて制限してきた外国人観光客向けのビザ発給数を緩和。外国人観光客は2012年時点で年間800万人ほどだったが、2019年時点で3000万人台に乗せた。

政治面では安倍カラー、タカ派の言動が目立つ。2014年に現役首相としては7年ぶりに靖国参拝して中国・韓国からパッシング買った。また、長年議論された集団的自衛権の行使解釈を変更。一定の条件下で限定的な集団的自衛権の行使を可能とする解釈に変更し、2015年には法制化を行うなど波紋を呼んだ。

他方で国政選挙、地方選挙ともに自民党が連戦連勝。「安倍1強」とされる時代に。野党は「野党共闘」「アベ政治を許さない」といったスローガンで安倍政権に対する批判票の受け皿を自負するも支持は伸び悩んだ。

参考情報

 

日本でスマホが本格普及、ドコモ版iPhoneが人気の火付け役に

2010年に日本含めて世界的なヒット商品となった「iPhone 4」。

2010年当時、まだ日本国内ではソフトバンクしかiPhoneを取り扱っていなかったが、2011年にauが、2013年にはドコモがiPhoneの取り扱いを開始。一気にiPhoneブームあるいはスマホブームが進んだ。

スマホアプリの知名度も上昇。「twitter」「LINE」「メルカリ」「スマートニュース」などこのころから使われるように。

また、スマホゲーム「パズドラ」(パズル&ドラゴンズ)が課金しなくても楽しめるゲームとして人気に。2012年に社会問題化したコンプガチャにより廃課金ゲームが嫌悪されるように。これに対してライトユーザーでも楽しめるスマホゲームとして「パズドラ」がヒットした。

一方ではスマホ普及によりSNSでの悪ふさげ投稿(いわゆるバカッター)が炎上する機会も増え、企業や学校が対策を求められる時代を迎えた。

 

「いじめ防止対策推進法」が施行、いじめを法的に定義

学校内でのいじめ防止・対策を国や学校に義務付けた「いじめ防止対策推進法」。2013年に施行された。

いじめを「対象となった児童生徒が心身の苦痛を感じているもの」と法的に定義し、生命や心身に重大な被害が生じた場合に「重大事態」に認定。学校側にいじめ調査&公表を義務付けた。

法整備の直接的なきっかけとなったのが2011年に起きた滋賀県大津市での中学生いじめ自殺事件。学校や教育委員会が事件を隠蔽するような行動を取ったことで連日のニュース報道と批判が続いた。そのまま2012年の法整備につながった。

ただ、法整備以降もいじめを「重大事態」に認定せず、学校内でなあなあで済ましてしまう事例が相次いでおり、法律の実効性が問われる。

 

【脱・昭和】スポーツ体罰に厳しい目

全国区の有名スポーツ校で相次ぎ体罰が発覚し、社会的な関心を集めた2013年。

特に注目を集めたのが大阪にある強豪バスケ校の主将が自殺した問題。顧問が日常的に体罰していたが、学校側が黙認していた。自殺を受けて教育委員会が問題を調査・公表したことで社会問題化。顧問は懲役1年・執行猶予3年の有罪判決。遺族が大阪市に対して起こした民事裁判では自殺と体罰の因果が認められ、7500万円の賠償が命じられた。

また、同時期にはロンドン五輪代表を含む女子柔道の強化選手15人が園田監督による暴力やパワーハラスメントをJOCに告発。園田監督が辞任に追い込まれたニュースもあった。

いずれも加害者側ら体罰を指導と認識しており、そもそも「体罰」との認識がなかった。こうした昭和的価値観の見直しが強く求められるように。

文部科学省は「スポーツ界における暴力行為根絶宣言」としたガイドラインを策定。これまで黙認されてきたスポーツ体罰を見直す機運が全国的に高まるきっかけに。

 

ご当地キャラ(ゆるキャラ)が日本各地で乱立

出典:極地狐, CC BY-SA 2.0, via Wikimedia Commons

B級グルメに続く地方活性化策として全国各地に乱立したご当地キャラ。

2006年の「ひこにゃん」(滋賀県彦根市)、2008年の「せんとくん」(奈良県)を皮切りに各地にご当地キャラが誕生。

なかでも熊本県がロイヤリティーフリーで展開した「くまモン」、千葉県船橋市の非公認ゆるキャラこと「ふなっしー」が全国区の人気を確立して一時代を築いた。

くまモンに関しては経済効果数百億円と言われる爆発的な人気。熊本県のPRキャラとしてすっかりおなじみに。

参考情報

 

2013年の人気曲|AKB48『恋するフォーチュンクッキー』

AKB指原莉乃がセンターを務めた人気曲『恋するフォーチュンクッキー』。

当時ゴリゴリのEDMサウンドが流行するなかで1970年代ライクなディスコサウンド曲で勝負。その楽曲性の高さが音楽好き界隈で評論の的に。『ヘビーローテーション』『言い訳Maybe』と並ぶAKBを代表する1曲として名を連ねた。

パパイヤ鈴木が担当したキャッチーな振り付けも人気に。企業や著名人らを中心とした「踊ってみた」ブームの先駆け的な事例に。

 

 

2014年の主なニュース

謝罪会見が相次ぐ、朝日新聞は吉田証言を32年ぶり撤回で謝罪

(野々村竜太郎議員)

毎年のように誰かしら何かしら謝罪しているが、2014年は毎月のように謝罪会見が続いた。

主な謝罪事例

  • 朝日新聞が慰安婦誤報を認定して謝罪
  • STAP細胞を捏造、小保方晴子氏が謝罪
  • 聴覚障害の作曲家こと佐村河内守氏、障害が嘘だったとして謝罪
  • 政務活動費を使い込み、兵庫県議の野々村竜太郎議員が号泣しながら謝罪
  • 日本マクドナルドで期限切れ肉を使ってて謝罪
  • ベネッセが顧客情報の大規模流出で謝罪

 

朝日新聞は慰安婦問題に関心集まるきっかけとなった「吉田証言」を撤回。第三者委員会調査で内容が虚偽認定された。

「吉田証言」は1982年に朝日新聞が報道。旧日本軍が朝鮮人慰安婦を強制連行していたとする吉田清治氏(文筆家)の主張を取り上げ。ただ、主張の裏付けとなる現地の証言が見つからず、誤報である可能性が指摘されていた。同報道は日本のみならず韓国世論にも影響を与えており、撤回や検証が遅すぎたと批判が集まった。

 

集団的自衛権の解釈変更、限定的な武力行使を容認

これまで日本の憲法解釈では個別的自衛権のみ行使を認めており、「集団的自衛権は保持しているが行使できない」との解釈だった。

安倍晋三首相は新3要件を設け、一定の条件下で集団的自衛権が行使できるよう解釈変更。もっぱらアメリカ軍の後方支援を念頭に置いた解釈変更であり、多分に賛否を呼んだ。

2015年には解釈変更に伴う安全保障関連法を成立。日本が直接的に武力攻撃を受けていない場合でも「同盟国への武力攻撃で日本の存続が脅かさている」「武力攻撃以外に国民を守る方法がない」「必要最小限の武力行使にとどまる」の3点を満たす場合に他国に武力行使できるように。

安倍首相は「積極的平和主義」を看板の1つとして掲げていた。他国の紛争など積極的に関与して問題解決を図ることが国際平和貢献につながると主張。集団的自衛権の解釈変更を肯定していた経緯ある。

ただ、”積極的平和主義”を提唱した社会学者のヨハン・ガルトゥング氏いわくのオリジナル用語とは語源が異なっていた。そもそも他国への軍事介入による国際貢献について述べられた概念でもなかったため、安倍首相の用法は誤用だと指摘された。

 

自然災害が続く

戦後最悪規模の自然災害が相次いだ2014年。

長野県(&岐阜県)にある御嶽おんたけ山が噴火。登山者58人が死亡する戦後最悪の火山災害に発展した。

当時の噴火警戒レベルは最も低い「1」だった。紅葉シーズンの晴れた休日とあり、多くの登山者が山頂付近におり、被害が拡大した。

広島豪雨こと平成26年8月豪雨では数百年に1度と言われる集中豪雨となり、土砂崩れなどで77人が死亡した。この災害を機に「線状降水帯」という気象用語が広く知られるように。

参考情報

 

YouTuberが職業として知られるように

小学生のなりたい職業の上位常連「YouTuber」。

2011年に一般向けのパートナープログラム(広告収益プログラム)が開放され、動画投稿で生計を立てる個人が増加。HIKAKINやはじめしゃちょーら人気YouTuberが相次ぎ誕生した。

2014年にはGoogleが「好きなことで生きていく」としたCMを展開。YouTuberなる職業が広く知られるきっかけとなった。

YouTubeはながらくアングラ系の動画サービスだったが、iPhone普及に伴うスマホ時代の到来で徐々に市民権。YouTuberの存在も知られるようになった。

ただ、過激な動画や迷惑行為で再生数を稼ぐアングラ系のYouTuberも多く、ながらくYouTuberを「メントスコーラやってる人」くらいに揶揄する時代あった。

 

妖怪ウォッチが社会現象に、「妖怪メダル」売り切れ続出

出典:Amazon

ゲーム・アニメ『妖怪ウォッチ』が小学生を中心に爆発的な人気を博した2014年。

ゲーム開発会社のレベルファイブが2013年に発売したゲームを原作とし、2014年のアニメ化で大流行。2014年12月に公開した劇場版は興行78億円のスマッシュヒットを記録した。

ゲームと連動する腕時計型玩具「妖怪ウォッチ」とコレクションアイテム「妖怪メダル」も発売され、これが発売初日から完売状態に。メダルは発売から1カ月で300万枚以上、半年で3200万枚以上を出荷する大ヒット商品に。ながらく品切れが続いた。

水木しげるの時代から続く日本の妖怪ブームの後継者として、また、新世代向けのポケモンとして大々的に持ち上げられた。ただ、2010年代後半にもなると失速。電通と組んで海外展開するもこれも失敗に終わった。

 

2014年の人気曲|テイラー・スウィフト『Shake It Off』

テイラー・スウィフトがポップシンガーとしての地位を確立した『Shake It Off』。

2014年に発表したアルバム『1989』の収録曲で後にシングル化。グラミー賞で最優秀レコード賞を受賞した。日本でも家庭教師のトライのCM曲としておなじみ。

もともとテイラー・スウィフトはカントリー・シンガー(アメリカの伝統音楽歌手)として有名だったが、2010年代にポップシンガーに転身。保守的とされたカントリー時代から一転、軽快なダンス・ポップと挑戦的な歌詞フレーズでイメージ刷新した。

 

 

2015年の主なニュース

【戦後70年】安保改正案めぐり世論二分

出典:By 多摩に暇人, CC BY 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=57210508

戦後70年の節目を迎えた2015年。

安倍首相が戦後70年談話こと安倍談話を発表。戦争を否定しつつも「積極的平和主義」を推進する考えを盛り込んで賛否。海外の紛争に積極的に関与して国際平和貢献を目指す重要性を訴えた。

国会では集団的自衛権の解釈変更に基づく安全保障関連法が成立。条件付きで米軍の後方支援活動を法的に可能にした。同法案は違憲なのか否かの論争で世論二分。SEALDsによる学生デモ(安保法制反対デモ)などもメディアを賑わせた。

参考情報

 

安倍1強時代に突入、陰謀論にも拍車

出典:首相官邸ホームページ

自民党が政権復帰して早3年。自民党の党首選で再選を果たした安倍首相が2期目に突入した。

国政選挙、地方選挙ともに自民党が連戦連勝を続けており、その選挙強さから「安倍1強時代」とマスコミから呼称された。

その影響もあって安倍政権に対する危機感あるいは陰謀論も加熱。「安倍政権がマスコミを支配している」「日本会議が安倍政権に指示を出している」「世論調査が操作されている」といったものから「政権支持率が下がると北朝鮮がミサイルを打つ」「政権の都合の悪いニュースが出ると芸能人が逮捕される」など荒唐無稽なものまで拡散されるように。

2010年代当時の陰謀論はまだ面白半分でいじられていた側面あり。2012年にはマヤ文明に基づき世界が滅亡する予定だった。ただ、今となっては2020年以降に目立つようになった日本版ディープステート論の先駆けとして記憶される。

 

外国人観光客が急増、日本すごい!!ブームも加熱

出典:JAPAN -Beautiful Landscapes : Japan’s Soul-(Amazon)

安倍政権によるビザ発給緩和で外国人旅行客が急増。2015年には訪日外国人が過去最高となる年間1973万人を突破。わずか数年で2倍以上に増えた(2012年時点で年間836万人だった)。

中国人旅行客による”爆買い”ことインバウンド特需が各業界を賑わせた。インバウンド消費額は初の年間3兆円を突破。”爆買い”は2015年度の新語・流行語大賞にも選ばれた。

安倍政権は観光立国を経済成長策に位置づけ。2020年までに年間観光客数を4000万人に引き上げると息巻く。

外国人増加に伴ってテレビ各局では外国人が日本の感想を述べる、あるいは礼賛する「日本すごい」系の番組が増加。テレビ東京で放送している『YOUは何しに日本へ』(2013年〜)が人気の引き金となって似たような番組が量産された。外国人が日本をひらすらに褒め称える内容に気持ちよさ、はたまさ気持ち悪さも。

 

国産電機メーカーが苦境に、東芝は事業売却、シャープは外資入り

“モノづくり日本”の代名詞として知られた家電・電機メーカー。ソニー、パナソニック、東芝、シャープなど日本を代表する「総合電機8社」として知られた。

一方で中国・韓国の電機メーカー台頭に伴って2000年代くらいから世界シェアを喪失。2008年のリーマンショックを受けて苦境に。

そうしたなかで2015年には東芝で不適切会計が発覚。2008年〜2014年まで全社レベルで利益を水増ししており、当時の田中社長を含めた歴代3社長が辞任に追い込まれた。

東芝の経営実態は赤字企業だったことから経営改革が迫られ、その一環として家電事業を中国企業に売却。半導体事業も売却。医療機器事業も売却した。現在は原子力発電はじめとしたエネルギー事業、エレベーターや鉄道車両システムなどインフラ事業を行う会社に。

シャープは2016年に台湾の鴻海精密工業(フォックスコン)に買収された。主力の液晶事業が不振で2015年には2000億円を超える最終赤字が出ていた。日本の主要な家電メーカーが外資入りしたのはシャープが初めて。

 

中東地域でIS台頭、日本人の被害も

出典:By Ggia – Own work, CC BY-SA 4.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=45303282

シリア内戦(2011年〜)の最中に勢力を拡大したイスラム過激派組織「IS」(イスラム国)。2014年には制圧したイラクとシリアの支配領域を以て国家樹立を宣言した。

IS戦闘員やIS傾倒者ら世界各地で自爆テロ。主に欧州や東南アジアでISテロが頻発し、日本人の海外渡航先にも影響した。

なかでも2015年に起きたパリ同時多発テロ事件が国際的な関心を集めた。死者130人、負傷者は300人を超えた。フランス政府が国家非常事態宣言を発令。市民レベルではイスラム系住民に対するヘイト行為が見られるようになり、移民反対運動にも拍車かかるきっかけに。

IS台頭により現地から逃れるシリア難民の急増も社会問題に。トルコ沖に打ち上げられたシリア難民の子供の写真が日本でも報じられた。もっぱらヨーロッパ諸国がシリア難民を受け入れており、一方で年に数十人しか難民を受け入れていなかった日本の難民政策が批判された。

ISによる外国人の身代金誘拐事件も多発。2015年には日本人の湯川遥菜さん、後藤健二さんらISに誘拐され、後に殺害された。ISによる身代金要求への対応が欧米各国で割れる中、日本政府はISをテロ組織と認定。身代金支払いの一切を拒否し、その対応めぐり世論二分した。

ISは2014年〜2017年ころは勢いあったが、欧米各国の軍事攻撃によって2019年ころには事実上消滅した。ただ、ISから派生したイスラム過激派組織は現在も各地に残っている。

 

LGBTへの関心が高まる(日本国内において)

性的少数者を指す言葉”LGBT”が日本でも知られるように。

2015年に渋谷区が全国に先駆け「同性パートナーシップ証明書」の発行を開始。区としてLGBTや同性婚を認めるスタンスを提示して注目を集めた。

日本では従来テレビ番組などで「おかま」や「女装キャラ」としてコンテンツ消費されてきた性的少数者だが、そうした空気感にも変化が。

ただ、最中の2017年にフジテレビが保毛尾田保毛男(石橋貴明が扮したゲイのキャラクター)を28年ぶりに放送して炎上騒ぎに発展した。

 

2015年の人気曲|三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE『R.Y.U.S.E.I.』

三代目 J Soul Brothersを代表する1曲『R.Y.U.S.E.I.』。

ゴリゴリのEDMサウンドにくわえ、間奏の特徴的な振り付け「ランニングマン」が人気に。踊ってみた動画など広がった。

三代目 J Soul Brothersが同曲で人気を確立したことで以降のEXILEグループのデビューにも勢い。もともとEXILEは2001年から活動を続けるダンス&ボーカルグループで、その人気を背景に2010年前後から多グループ化。初代EXILEのHIROが立ち上げたLDH事務所(LDH JAPAN)は従業員数500人を超える大手芸能事務所に成長した。

 

 

2016年の主なニュース

【文春砲】週刊文春がスクープ連発、政治から芸能まで動かす

出典:週刊文春 2016年 1/14 号 [雑誌](Amazon)

一ゴシップ誌くらいの立ち位置だった『週刊文春』がメジャーになった2016年。

芸能人の不倫ゴシップ報道に始まり、政治疑惑にも切り込み。甘利明経済相(当時)の口利き疑惑を報じて大臣辞任に追い込んだり、東京都知事だった舛添要一氏の政治資金の私用疑惑をいち早く報じて辞任に追い込むなど影響力を発揮した。

SNS普及と相まって報道が瞬時に拡散されて影響力を持つ背景から、いつしか週刊文春の報道を「文春砲」と呼ぶように。一方、その代名詞たる不倫報道に「やりすぎ」「不快」といった意見も。公人のプライバシーやジャーナリズム論争にも発展した。

2016年度の新語・流行語大賞には「文春砲」と「ゲス不倫」がWノミネート(ゲス不倫は週刊文春の不倫報道から派生した語)。よくも悪くも週刊文春がメジャーになった1年に。

 

匿名ブログ記事が国会デビュー、待機児童問題を訴え

匿名ブログ記事「保育園落ちた日本死ね!!!」がSNSで拡散され、そのままNHKや国会に取り上げられ、さらには同年の流行語にも選出された2016年。

待機児童問題について訴えており、安倍首相いわくの「一億総活躍社会」で掲げられた待機児童問題の解消が進んでいないことに苛立ちを見せた。

論調にあらかた支持が集まる一方、「○○死ね」を声高に叫ぶインターネットならではの過激な物言いに賛否。また、インターネットの匿名・実名論争(信用性論争)にも一石を投じた。2010年前後からスマホやSNSが広く普及し、1億総インターネット社会に突入した2016年くらいの空気感を代表するできごとに。

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【WELQ事件】ネットメディア・ネットニュースに対して厳しい目

日本においてインターネット誤情報・偽情報が本格的に語られるようになった契機「WELQ事件」。

DeNAベイスターズで知られるDeNA社が展開していたインターネット・メディアサイト「WELQ」が社会問題になった。

医療情報を取り扱う一方、「肩こりは幽霊が原因」「死にたいのは承認欲求が強い」など医療エビデンスのない記事を量産していた。他サイトからの記事窃盗も確認され著作権問題にも波及。DeNA経営陣が謝罪会見に追い込まれた。

当時DeNAはWELQ以外にも複数のメディアサイトを運営。いずれのサイトでも誤情報や著作権違反があったことからDeNAはメディア事業からの撤退を発表。WELQほか運営サイトを閉鎖した経緯ある。

WELQ事件を受けて他のインターネットメディアにも厳しい目が向けられた。当時マスコミ関係者らのインターネットメディア転職が続くなど好況を極めていたが、一方では誤情報や著作権違反、ステマなどトラブルを抱えていた。スマホ普及でネットニュースが影響力を増す中でそのあり方が問われるように。ネットリテラシー教育にも拍車かかる。

 

嫌韓けんかんブームに拍車、ヘイトスピーチも社会問題に

在日コリアンが多く住む神奈川県川崎市にてヘイトスピーチデモが社会問題に。

ヘイトスピーチを直接規制する法律や条例はなく、川崎市では条例でデモ禁止を命じるのが限度だった。ただ、あくまでデモ行為は憲法で認められた権利(表現の自由)であり、デモ禁止と憲法の整合性が議論になった。

そうした中で政府がヘイトスピーチ解消法を制定。ヘイトスピーチを「本邦外出身者に対する不当な差別的言動」と法的に定義化。地方自治体などにヘイトスピーチ解消に向けた取り組みを義務付けた。

2010年以降のスマホ普及で対韓国、対中国の排外的な主張に触れる人が増加。なかでも嫌韓本(ヘイト本)がリアル書店でバカ売れして”嫌韓ブーム”と揶揄されるまでに。出版業界や書店ら嫌韓ブームに迎合していたことからヘイト容認と指さされるように。

 

【パナマ文書】富裕層の課税逃れの実態が明らかに

パナマの法律事務所から流出した顧客リストこと「パナマ文書」が世界的に報じられた2016年。

租税回避地として知られたパナマの企業を活用して富裕層ら税負担を軽減していた。

パナマ文書では租税回避のための21万企業の実態が明らかに。当該企業の顧客リストも公開され、リストに名前があったアイスランドのグンロイグソン首相が辞任に追い込まれた。また、イギリスのキャメロン首相の父親の名前がリストにあり、キャメロン首相が釈明に追われた。リストの中には日本人と思われる名前も700人ほどあった。

パナマ文書は国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)が調査・公表。同団体はウィキリークスのように内部告発情報など基に調査しているが、国際的な主要メディアと連携して調査報道するスタンス。ウィキリークスと異なり現在も活動が続いている。2021年には「パンドラ文書」を公開して新たな租税回避の実態を明らかにした。

 

オタク文化のカジュアル化が進む

出典:Amazonビデオ

従来オタク趣味とされたアニメやゲームの潮目が変わった2016年。

米Googleから独立したナイアンティック社が手がけたスマホゲーム「ポケモンGO」が日本のみならず世界で流行。世界累計の収益(課金収益)は1兆円を超えた。その経済効果や「日本すごい」ブームの中で日本コンテンツの海外ビジネス展開の重要性が説かれるように。

また、アニメ映画も相次ぎヒット。なかでも新海誠監督が手がけた『君の名は。』は興行収入250億円を超えた。

これまでアニメ映画で興行100億円を超えたのはジブリかディズニーだけだったが、新海誠監督がアニメ映画を超えて日本映画で歴代3位(当時)となる興行収入を叩き出した。セカイ系と言われるオタク文脈の作品が異例のヒットしたことでオタク文化のカジュアル化が言われるように。

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2016年の人気曲|RADWIMPS『前前前世』

2016年のヒット映画『君の名は。』の主題歌。

RADWIMPSが『君の名は。』の主題歌や伴奏曲など音楽全般を担当。映画のヒットで主題歌『前前前世』は2016年を代表する1曲に。

ちなみに、2015年前後の日本の音楽シーンにはバンドブーム(邦楽ロックブーム)到来。RADWIMPSほかONE OK ROCK、SEKAI NO OWARI、ゲスの極み乙女、Silent Siren、和楽器バンドなどバンドグループの話題が続いた。

 

 

2017年の主なニュース

トランプ大統領に振り回される

出典:ホワイトハウス公式facebook

歯に衣着せぬ発言が注目を集めた実業家のドナルド・トランプ氏。もともと共和党の泡沫候補の扱いだったが、予想外の大統領選出で米国どころか世界を驚かせた。

TPPやパリ協定はじめとした国際協定から相次ぎ離脱表明。在日米軍の駐留経費や日米同盟のあり方にも疑問を呈していたため日本政府が神経を尖らせた。

安倍首相が訪米してゴルフ外交で関係構築を図るなどしたものの、予期しにくい言動から大統領そのものが新たな米国リスク(政治リスク)と言われるように。

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【森友・加計問題】安倍政権に逆風

数年かけての追求が続いた森友学園・加計学園問題。

政府による森友学園への国有地安売り疑惑、加計学園の獣医学部開設の便宜を図った疑惑あり、安倍首相が釈明に追われた。加計学園の学長は安倍首相の友人だった。

いずれも明確な指示を裏付ける決定的証拠に乏しく、それとなくよきに計らったであろう、まさしく「忖度そんたく」なる政治の世界が垣間見えた。

ちなみに「忖度」は森友学園の籠池理事長(当時)が国会答弁で使った言葉。「政府に忖度していただいた」と発言。その絶妙なニュアンス加減から流行語に。忖度は2017年度の新語・流行語大賞にも選ばれた。

2018年には財務省が森友学園関連の決裁文書14件を書き換えていたことが発覚。政府の国会答弁に合わせて書き直していた。改ざん者とされる近畿財務局職員が同年3月に死亡。当時理財局長だった佐川長官を国会招致。いずれも財務省主導の書き換えとして佐川長官が責任取った。

 

あおり運転(危険運転)が社会問題化

東名高速道路でのあおり運転事故に社会的な関心集まる。

あおり運転の末に口論に発展。あおり運転を受けた被害者側の夫婦2人が口論最中に後続車の追突で亡くなった。

裁判はかれこれ2026年まで続き、あおり運転した男に懲役18年が確定した。

かねてより存在した自動車での「煽る」という行為だが、ドライブレコーダーやSNSの普及により日常的な話題としてシェアされるように。東名高速道路でのあおり運転事故と相まり、2020年にはあおり運転を危険運転致死傷罪の対象に明示的に加える法改正が行われた。

 

【億り人】仮想通貨ブームのち失速

2010年前後から流行り始めた仮想通貨(暗号資産)。

おもちゃ扱いされてきた資産だが、2017年に日本政府が世界に先駆けて仮想通貨を「貨幣」認定。取引場を金融庁管轄にする法整備も進めたことで仮想通貨の信用力アップ。代表格たる「ビットコイン」は1年で20倍に価値急騰した。

仮想通貨で億単位の利益を得た人、通称”億り人“がプチブームに。暗号資産取引による所得が1億円を超えた申告者は少なくとも331人いたとされる(2017年度、国税庁まとめ)。

とはいえ仮想通貨は価値の裏付けが乏しい投機的なバブルとの見方も強かった。翌2018年1月には大手取引所コインチェックで仮想通貨の流出事件が発生。過去最大となる580億円相当の仮想通貨が流出した。これを機に再び仮想通貨が冬の時代に(とはいえ以降もたびたび伸びては落ちてを繰り返している)。

 

中国すごい!!ブーム到来

出典:荒野行動 公式サイト

中国を当て馬にした「中国すごい、対して日本は…」なる論調が各メディアで流行した2010年代後半。

日本と中国の最新事情を比較して日本の後進ぶりを主張。日本の将来を嘆く論調が相次いだ。特にIT分野での話題が多く、当時中国で急成長していたシェアサイクル、QRコード決済、スマホゲームなど引き合いに。

2010年に中国にGDPが抜かれ、将来展望もよろしくない日本だが、テレビでは日本すごい番組(いわゆる日本礼讃番組)が連日放送されており、このギャップが違和感として噴出した形に。

 

#metoo運動が加熱

出典:ヴォルフマン, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons

欧米社会で女優らセクハラ告発する運動「#metoo」が流行。

ハリウッドの大御所プロデューサーであるハーヴェイ・ワインスタイン氏に対するセクハラ告発から盛り上がり。ハリウッド著名人や経営幹部らのセクハラが相次ぎ露呈され、当該人物が謝罪や休職あるいは業界引退に追い込まれた。

フランスでも同様の #BalanceTonPorc(豚を告発せよ)運動が始まった。一方で訴訟では解決できぬ(立証できぬ)セクハラ問題を私刑や社会的制裁で解決する手法に賛否。フランスで運動を展開していたサンドラ・ミュレール氏が逆に名誉毀損で訴えられる展開にも発展した。

日本でも伊藤詩織氏が実名で性被害を公表して日本の#MeToo事例の象徴になった。

SNS普及に伴いマスコミに依存しない情報拡散が可能となり、およびSNS文化たるハッシュタグ(#)が一般化した時代ならではの#metoo運動に。

 

2017年の人気曲|星野源『恋』

新垣結衣が主演したドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』の主題歌。ドラマには星野源もメインキャストとして出演した。

ドラマのエンディングで出演者ら踊る「恋ダンス」がSNSで流行。踊ってみた動画が相次ぎ投稿され、関連動画の総再生回数は数千万回規模に達した。

ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』は未婚化や晩婚化が顕著になった2010年代の日本の空気感とマッチ。その主題歌も”恋愛”や”結婚”の多様なかたちを描いた楽曲として評価。

 

 

2018年の主なニュース

「働き方改革」が社会スローガンに

「働き方改革」が社会スローガンになった2018年。

2010年代のブラック企業批判から始まり、電通社員の過労死自殺、日本社会の労働力不足の顕在化、労働生産性の低さ等々、日本の労働環境の持続可能性に対する危機感あった。

2018年に「働き方改革関連法」が国会で成立。残業時間の上限規制や同一労働同一賃金の導入を目指す方針を打ち出した。

一方で同時に成立した「高度プロフェッショナル制度」が賛否。一部高度専門職に限って裁量労働を可能にするものだが、日本社会で労働者が自律的に裁量労働できるのか?と反対する声あった。

意識面では政府主宰のキャンペーン「プレミアムフライデー」がスタート。月末金曜日に早めの帰宅を促し、家族との時間を過ごすなど意識改革を促し。飲食店や映画館など関連の割引企画を打ち出した。ただ、当初からキャンペーン浸透率は低く、いつの間にか話題がフェードアウトした。

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日本大学アメフト部員が悪質タックル、監督ら懲戒解雇処分に

日本大学のアメフト部員が試合中に反則タックル。反則タックルを同部の内田監督が指示しており、世間的なバッシングを受けた。

第三者委員会調査で内田監督による反則指示を認定。日本大学は内田監督とコーチを懲戒解雇処分とした。

なお、同事件では傷害容疑で内田監督、コーチ、選手ともに刑事告訴されたが、いずれも不起訴処分に。

アメフト部の存続は許されたものの、2023年に同アメフト部で再度の不祥事が発覚。部員ら違法薬物を使っていた。また、大学上層部の人間が問題の隠蔽を図っていた。

この事件で部員ら逮捕されたほかアメフト部は廃部に。現在は「有志の会」名目で活動を続けている。

 

ジェンダー世論の高まり(主に日本で)

欧米での#metoo世論を受けたフェミズム論争、また、LGBTなど性的少数者に関するジェンダー論争が日本でも一般的に。

2018年には財務省事務次官による女性記者へのセクハラ発言あって連日のバッシング。最終的に辞任に追い込まれた。

また、自民党の杉田水脈議員が月刊誌『新潮45』への寄稿で「性的少数者は生産性がない」と表現して批判が殺到。同誌が休刊に追い込まれる事態に発展した。SNS普及に伴い欧米由来のキャンセル・カルチャーなる概念も輸入され、政治家もちろん企業も含めて不適切な発言への対策が求められるように。

また、2018年を代表するジェンダー論争の1つとしてあるのが医学部の不適切入試問題。東京医科大学で女性受験者の点数を低く調整していたことが発覚。文科省の緊急調査で全国9大学の医学部でも男性優遇と取れる点数操作が確認された。

結婚後の女性医師が長時間労働できない背景から男性医師の育成を止むなしとする業界慣例が明らかに。長時間労働が一般的な医師の働き方改革と合わせて議論になった。

 

“GAFA”絶賛から一転、ネガティブな見方が強まる

出典:超図解 世界最強4大企業GAFA 「強さの秘密」が1時間でわかる本(Amazon)

Google、Apple、Facebook、Amazonの4社の頭文字をあわせた造語”GAFA”(ガーファ)。

2010年以降のスマホ・SNS時代において成長著しい米IT企業の総称としてポジティブに使われていた。ただ、2010年代後半にもなると一転。国際的な課税逃れや市場独占、見境ない個人情報の収集など悪態が目立つ4社の総称としてネガティヴな意味合いで使われるように。

特に個人情報の収集がセンシティブな議題に。スマホの普及で収集される個人情報量が爆増。プライバシーの観点から議論を呼んだ。2018年にはfacebookから8700万人分の個人情報が不正に流出して社会問題に。サイバー攻撃というわけではないが、アプリ通じた目的外の情報収集・利用が行われたことが問題とされた。

また、こうした個人情報データが国境を超えて持ち出せてしまうリスクが健在化。EUが「GDPR」(法律)を制定してEU域外への個人情報の持ち出しを禁止するなど対応に追われた。

 

米中貿易戦争が本格化、米国からファーウェイ締め出し

米中間で”貿易戦争”と形容される追加関税の応酬が始まった2018年。

米国トランプ政権が中国の知的財産権侵害を理由に中国への追加関税を発表。中国の主たる輸出品である産業機械や電子部品を皮切りに対象を拡大した。

また、中国の電子機器大手・ファーウェイを米国市場から事実上追放。安全保障上の問題として米国企業との取引を禁じる大統領令を出した。当時ファーウェイは世界スマホシェア2位にあったが、この一件により米国企業であるGoogleと取引できなくなり(Android OSが利用できなくなり)、スマホ市場から姿を消すこととなる。

 

日本人スポーツ選手の快挙続く、羽生結弦は66年ぶりとなる五輪2連覇

日本人選手のスポーツ快挙に沸いた1年。

サッカーW杯ロシア大会では日本代表が格上コロンビアに奇跡的勝利。当時の日本代表はFIFAランク61位。グループ内FIFAランキング最下位だったが、勢いままに決勝進出を決めた(ベスト16)。ゴールを決めた大迫選手を称える「大迫半端ないって」が同年の流行語に選出されるなど2018年を代表するイベントに。

女子テニスでは大坂なおみ選手が日本人初となるグランドスラム優勝。続けて2019年1月の全豪オープンでも優勝を果たし、日本人初のグランドスラム2連覇。および世界ランク1位に輝いた。これは男女通じてアジア人初。

平昌冬季五輪では羽生結弦が66年ぶりとなる五輪2連覇を達成。女子カーリングこと”そだねージャパン”は銅メダルを獲得した。

 

2018年の人気曲|DA PUMP『U.S.A』

「DA PUMP」の3年ぶり復帰曲として注目を集めた『U.S.A』。

イタリア歌手の同名曲の日本語曲としてカバー。グループ初のユーロビート曲となり、そのノリよいサウンドが中毒性を生んだ。ダサかっこいいダンスも注目の的に。

2017年には大阪府立登美丘高校ダンス部が「バブリーダンス」で一世を風靡。動画SNS「TikTok」の普及と相まってダンス系コンテンツがインターネット・コンテンツのメインストリームになり始めた。

 

 

2019年の主なニュース

令和時代へ

菅義偉官房長官(当時)

出典:首相官邸ホームページ

2019年5月1日より令和時代に。現行憲法下で初となる生前退位(譲位)が行われた。

もともと2016年に「天皇陛下のお気持ち」として天皇陛下自ら生前退位に言及。現行憲法で定められていない生前退位が可能なのか議論された。今回、1代限りの退位特例法が成立。約200年ぶりとなる生前退位が実現した。

新元号は「令和」。歴代の元号は中国の古典から引用したものが付けられていたが、今回初となる国内古典の「万葉集」から引用した。タカ派として知られた当時の安倍首相の政治色が反映された元号とも。

 

【増税】消費税が10%に、キャッシュレス還元制度もスタート

2014年4月に消費税が5%から8%に増税。2015年10月には10%へ増税予定だったが、経済状況を鑑みて2度にわたり延期していた。2019年10月より消費税が10%になった。

増税に伴う景気下支え策として「軽減税率」と「キャッシュレス還元事業」を開始した。

キャッシュレス還元事業がお祭り騒ぎに。政府による5%ポイント還元に加えて決済各社が5%〜を加算。バラマキに近いポイント還元キャンペーンが毎月のように展開された。

また、消費税導入以来で初めて「軽減税率」を導入。酒類や外食を除く飲食料品は税率8%が維持された。一方で店内飲食の場合は消費税が10%になる仕様とあり、フードコート店などでの対応に混乱あった。

参考情報

 

高齢者ドライバーが社会問題化

 

日本の高齢化に伴いニュースになる機会が増えていた高齢者ドライバーによる自動車事故。

なかでも2018年に起きた池袋暴走事故が社会的な関心を集めた。

元官僚の飯塚幸三氏(事故当時88歳)が運転していた自動車が暴走。事故で2人の犠牲者が出た一方、飯塚氏が一向に逮捕されず、「上級国民」批判という形で多方面に問題が燃え広がった。

のちに飯塚氏は過失運転致死傷罪で在宅起訴された(2021年に有罪判決)。この事故を機に高齢者の運転をめぐる議論が高まり。運転免許の自主返納だったり、高齢ドライバーの事故対策の検討が進む契機となった。

 

環境問題(プラスチックごみ問題)機運が高まる

事の発端は2017年。中国がプラスチックごみ輸入を禁止する措置を発表。当時の中国は世界4割超のプラスチックごみを受け入れて加工材料として用いていた。

輸入禁止により「行場をなくしたごみ問題」として各国で環境問題機運が高まり。日本もまたプラスチックごみを中国に輸出しており、中国ありきで成立していたプラスチックごみの資源循環モデルが崩れた事情ある。

日本は2019年に「プラスチック資源循環戦略」を策定。レジ袋の有料化を決めるなど「脱プラスチック」が社会スローガンに。また、6月に議長国として開いたG20大阪サミットでは「大阪ブルー・オーシャン・ビジョン」を採択。2050年までに海洋プラスチックごみによる海洋汚染をゼロにする目標を確認した。これに伴い国連が掲げる持続可能な開発目標「SDGs」も日本で広く知られるようになった。

9月の国連気候行動サミットでは、当時16歳の環境活動家グレタ・トゥーンベリ氏が各国に対策強化を強く訴えて注目を集めることとなる。

 

【ラグビーW杯】日本初開催&日本代表初ベスト8で空前の盛り上がり

出典:ラグビーW杯 桜、8強。 (サンケイスポーツ特別版)(Amaozn)

初の日本開催となったラグビーワールドカップ。日本代表は強豪アイルランドやスコットランドを撃破する大金星。史上初の決勝トーナメント進出、およびベスト8入りを果たした。

準々決勝・南アフリカ戦のテレビ中継は平均視聴率41.6%を記録する盛り上がり。チームスローガンたる「ONE TEAM」は新語・流行語大賞に選ばれ、まさしく2019年を代表する一大イベントに。

ラグビーは日本ではマイナースポーツの位置づけだったが、2015年のラグビーW杯で日本代表が南アフリカ代表に劇的勝利して空気感に変化。

W杯2大会連続での日本代表の活躍でラグビー人気が本格化。国内リーグの観客動員数は30万〜40万人とながらく停滞していたものの2023年には初の100万人突破。晴れてメジャースポーツの仲間入り果たした。

 

「特定技能」資格を創設、移民を本格解禁

出典:厚生労働省

日本社会の労働力不足に対処すべく外国人の本格受け入れを決定。

2019年に入管法を改正。介護、外食、製造業など人手不足の14業種を対象にした新たな在留資格「特定技能1号」「特定技能2号」を創設。最大34万人の外国人労働者の受け入れを開始した。これに伴い都市部だけでなく地方でも外国人が増え始めた。

熟練人材に適用される「特定技能2号」資格者であれば家族帯同の在留も可能とあり、事実上の移民解禁との声があった。

これまでも日本では日系3世までを対象とした在留資格を創設したり、技能実習生を事実上の労働力不足にあてがうなどしていたが、少子高齢化のさらなる進展に伴って労働力不足が顕著化。政府は2030年代に向けてさらに外国人労働者を増やしていく方針。

参考情報

 

ブラックホールを世界初観測

出典:イベントホライズンテレスコープ – https://www.eso.org/public/images/eso1907a/; JPG saved from full size TIFF and converted with maximum quality level 12 in Photoshop 2019., CC 表示 4.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=77916527

日米欧チームが共同実施。超巨大ブラックホール「M87」の撮影写真を公開した。地球から約5500万光年離れた場所にあり、質量は太陽の65億倍とされる。

ブラックホールは電波おろか光すら吸収されるため、直接的に観測するのが不可能とされた。今回はブラックホール周辺のガスが発する電波を観測し、ブラックホールの大まかな形を浮かび上がらせた(上記写真の中央の丸い部分がブラックホール)。

ブラックホールはアインシュタインが100年前に一般相対性理論で言及。時空の歪みをもたらす天体として理論証明した。今回の観測はブラックホールそのものの存在を証明した歴史的な転機として記憶される。

 

2019年の人気曲|米津玄師『Lemon』

ボカロPとして長らく活動していた米津玄師がメジャーになり始めたのが2019年。

(補足:ボカロPとはニコニコ動画で活動するアマチュア作曲家のこと)

8枚目のメジャーシングルとなる『Lemon』が大ヒット。Billboard Japan Hot 100年間チャート首位を記録。ミュージックビデオの再生回数は9億回を超えて邦楽最多再生数を記録した。

米津玄師ならではのタイアップ作品の世界観に寄り添った作品作りが広く知られるように。LemonもTBSドラマ『アンナチュラル』の主題歌として書き下ろされ、大切な人の喪失を描いた歌詞が支持を集めた。

 

 

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