2024年3月に話題になった時事ニュースまとめ

予算総額は112兆5717億円。歳出改革の取組から昨年度より2兆円ほど減少した。予算の主な使途に「賃上げ」「少子化対策」「安保強化」「能登半島地震への対応」など。衆議院の優越により遅くとも30日後には予算が成立する。

追記：28日付で新年度予算が成立した（関連記事）

NHKのインターネット配信業務めぐる改正案。NHKのテレビ放送のネット同時配信、ネット見逃し配信を必須業務化する。受信料を支払っている世帯であれば追加負担なくネット配信も視聴できる。

NHKがインターネット上で提供しているテキストニュースサイト（NHK NEWS WEBほか）はサービス規模を縮小と明記した。今後はテレビ放送と関係する重大ニュースや災害ニュースに限り部分的にテキスト配信する。

NHK NEWS WEBは無料のネットニュースサイトとして人気だが、民間の報道機関の経営を圧迫しているとして日本新聞協会が廃止を求めていた。改正案は今国会で成立目指す。

NTTの国際競争力を強化すべくNTT法のルール緩和。付則ではNTT法そのものの廃止にも言及した。KDDIやソフトバンクはNTT法の廃止に反対。元国営企業のNTTが自由競争に完全参入することで、公平な競争環境が妨げられると主張している。

道路交通法の改正案を閣議決定。自転車の交通ルール違反を厳罰化。信号無視、スマホ運転、酒気帯び運転など112の違反行為に対して反則金を課す。いわゆる”青切符”制度。反則金を納付しないと刑事罰が課される場合もある。16歳以上の人が制度の対象になる。改正案は今国会で成立目指す。

離婚後に父母双方が共同で親権を持つ「共同親権」を導入。従来の「単独親権」（片親のみが親権を持つ）と合わせて選択できるようにする。DVや虐待などで協議できない、親権先が折り合えない場合は家庭裁判所が都度判断する。

技能実習制度を廃止し、特定技能人材（事実上の移民）の育成を目指す新制度に切り替える。就労期間は3年間。一定以上の技能を獲得した場合に限り、特定技能1号・2号への門戸を開く。技能実習制度では認めていなかった本人意向の転職も限定的に認める。

現行の技能実習制度は1993年に開始。発展途上国の支援を目的とした人材育成制度の位置づけだった。ただ、育成とは名ばかりの低賃金・長時間労働の温床に。また、受け入れ先企業による技能実習生への人権侵害や暴力行為で訴訟になることもたびたびあった。

「こども性暴力防止法案」を閣議決定。学校や保育所などの就労希望者の性犯罪歴の有無の確認を事業者に義務付ける。学習塾、芸能スクールは任意。性犯罪歴の照会期間は20年（刑の執行終了から20年）。執行猶予や条例違反（盗撮による罰金刑など）でも10年分は照会対象となる。

新年度予算の成立に伴い会見。今年度中に物価上昇を上回る所得アップを実現したいと意気込み。その鍵となる中小企業の賃上げを促すため下請法違反行為への対応を強化する。大手企業が中小企業にコスト転嫁して中小企業の賃上げが進まない状況を改善したい考え。

今年6月には一人4万円の所得税・住民税減税を行うと表明。また、2030年代半ばまでに最低賃金1,500円を目指す方針も言及した。

政策金利をマイナス0.1%から0%〜0.1%に利上げ。（ほんのわずかにだが）金融引き締めを図る。政策金利は民間銀行が設定する預金金利やローン金利の目安として使われている。

植田日銀総裁は、日本の物価上昇が見通せる状況になったと利上げの意図を説明。マイナス金利からの脱却が目的であり、今以上の急激な利上げは考えず。

4日の終値は40,109円。高値は40,314円だった。日経平均株価は先月22日に34年ぶりに史上最高値（38,915円）を更新。勢いままに4万円台を初突破した。

享年68歳。死因は急性硬膜下血腫。鳥山さんは漫画『ドラゴンボール』『Dr.スランプアラレちゃん』の作者。人気ゲーム『ドラゴンクエスト』シリーズのキャラクターデザインも担当した。国内外で追悼の声。フランスではマクロン大統領がX（旧twitter）で追悼コメント出した。

水原一平氏は大谷翔平とともにドジャースに所属。20日付でドジャースから解雇された。違法賭博に関与していた疑い。大谷翔平の銀行口座から違法賭博業者に送金していた履歴あり、大谷翔平の顧問弁護士は水原一平氏を窃盗で告発した。

26日時点で死者2人、入院した人は合計80人ほど。サプリメントの摂取による腎疾患などの健康被害あり、今月22日に小林製薬が自主回収を発表していた。

EUの立法議会である欧州議会で可決。EU加盟国の承認を経て2026年にも施行される。AIを包括的に規制する法律は世界初。

同法はAIサービスのリスクを4段階に区分。「許容できないリスク」を含むAIサービスは禁止と明言。主にAI活用して個人の社会信用度をスコアリングしたり、子どもの意識を誘導する目的のAI利用を禁止する。

一定のリスクを含むAIサービスは条件付きで認可。生成AIコンテンツに関しては”AIコンテンツである”との表記を義務付ける。公共の監視カメラからAI活用して個人を特定するのはテロ事件や凶悪事件の捜査に限り許可する。違反した場合は制裁金を課す。

5日に行われたスーパーチューズデー（15州での共和党予備選・党員集会）でほぼ決着。トランプ前大統領が14勝。唯一の対立候補だったヘイリー氏は1勝しかできず、選挙戦からの撤退を発表した。

共和党の指名候補が確定するのはまだ先だが、すでにトランプ前大統領以外の候補者がおらず、トランプ前大統領の指名獲得が事実上確定した。

アメリカの次1年の政権方針を示す一般教書演説。

バイデン大統領は、ウクライナ支援や国内経済対策の重要性を訴えた。ガザ情勢に関してはイスラエルの自衛権を擁護する一方、最大6週間の即時停戦を実現させたいとの考え。

トランプ前大統領にも言及。軍事費負担いかんではNATO加盟国を見殺しにするとの考えをトランプ前大統領が示したことを非難。ロシアへの屈服は容認できないと語気を強めた。秋の大統領選に向けて自身への支持を訴え。

中国の国会こと「全国人民代表大会」が開幕。

李強首相が2024年度の経済目標を発表した。経済成長目標は昨年同等の5%前後。失業率も昨年同等の5.5%前後を目指す。中国経済の低迷・停滞が言われる中、大型の経済対策の実施など期待されたが、特に発表はなかった。

ロシア議会が大統領経験者の任期をリセットする改憲案を可決したため、プーチン大統領が再度の出馬。通算5期目だが、書類上は1期目。6年後にもう1度出馬できる。プーチン大統領は現在71歳。

支援物資を求めて集まっていたガザ市民（パレスチナ人）に向けてイスラエル軍が発砲。112人が死亡。760人以上が負傷した。イスラエル政府は発砲を認めたうえで市民殺到に対する警告射撃だったとの見解を示している。

ビッグモーターの保険金不正請求問題から副次的に発覚した街路樹の破壊問題。店舗前の街路樹の破壊を指示した疑い（器物損壊容疑）で前副社長の兼重宏一氏、および店舗店長ら合わせて13人を書類送検した。本社幹部による店舗点検こと「環境整備点検」を通じて店舗側に圧力をかけていたとみられる。

山梨県側登山口（吉田口）の5合目ゲートを通過する際、1人2,000円を徴収する。また、1日あたりの登山者数を最大4,000人に制限する。観光公害対策の一環。山梨県の条例であり、静岡県側から登山する場合は別。

当面は東京都の日本橋エリアのみで展開する（エリア拡大予定あり）。将来的な日本の人口減による人手不足（配送員不足）に対策する。日本国内では楽天も配送ロボの実証実験を開始している。

新型コロナ治療薬の公費負担を3月末で終了。これまで自己負担は最大9,000円止まりだったが、4月以降は全額自己負担に。保険適用で1.5万円前後になる見通し。コロナワクチン接種も今年末で無料接種を終了し、来年以降は自己負担とする。

京都地裁判決。ALS患者から殺害の依頼を受けた医師が、患者に薬物を投与して殺害。殺人などの罪に問われた。弁護側は患者の自己決定権を尊重したものと無罪を主張していた。検察は懲役23年を求刑。

判決では、自己決定権は自死願望には適用されないとの見解。また、被告の医師は患者と15分程度しか面談しておらず、にもかかわらず殺害に至った経緯を生命軽視と判断した。

昨年7月、北海道の繁華街・ススキノで首のない男性の遺体が見つかった事件。男性と交友あった30代女性を殺人などの罪で起訴。同女性の両親2人も死体遺棄の罪などで起訴した。精神障害の影響の有無など約半年にわたり検察が調べてきたが、刑事責任能力が問えると判断した模様。

1940年以降に報告された地球外生命体の目撃情報を調査。宇宙人の存在を示す確たる証拠は見つからず。未確認飛行物体（UFO）も見つからず。目撃情報は既知の物体や現象によるもの、あるいは捏造だと結論付けた。

アメリカでは2023年、元海軍パイロットが公聴会で未確認飛行物体（UFO）の存在を証言。アメリカ政府が地球外生命体に関する情報を隠蔽していると主張した。こうした疑念を払拭すべく、安全保障の観点から米国防総省が異例の宇宙人調査を行った。

藤原崇青年局長、中曽根康隆青年局長代理が役職を辞した。岸田首相は「極めて不適切で誠に遺憾」とコメント。

自民党の青年局（若手議員グループ）の懇談会に女性ダンサーが出席。下着のような衣装でダンスを披露していた。出席した議員が女性ダンサーと密着したり、セクハラするなど不適切行為が多々あった。

メディア向けインタビューで発言。戦争を終わらせるためには、白旗を掲げる勇気を持って停戦交渉に臨むべきとの考えを示した。ウクライナ政府は強く反発。ロシアの肩を持つ発言として非難した。ローマ教皇庁の報道官はローマ教皇の発言について、”降伏”ではなく”停戦”の呼びかけと弁明した。

宮崎駿監督のアカデミー賞受賞は2003年以来2度目。そのほか、日本映画では『ゴジラ -1.0』が視覚効果賞を受賞した。作品賞はクリストファー・ノーラン監督『オッペンハイマー』。作品賞を含む最多7冠を達成した。

東日本大震災は2011年3月11日（14時46分）に発生。M9.0地震だった。関連する死者・行方不明者は2万人を超えた。

小型ロケット「カイロス」（KAIROS）の打ち上げ失敗。打ち上げ直後に爆発した。同ロケットは2018年設立の宇宙開発ベンチャー「スペースワン」（日本企業）が開発。民間初の人工衛星を搭載したロケットとして注目を集めた。

イーロン・マスク氏が率いる宇宙開発企業「Space X」。同社の大型宇宙船「Starshipスターシップ」が3回目の打ち上げで宇宙空間に初到達した（過去2回は失敗）。

同宇宙船はアルテミス計画での活用が見込まれる大型宇宙船。全長120m、直径9m。宇宙空間からの大気圏再突入にも対応。機体を着水させれば機体が再利用できる。今回の打ち上げでは大気圏再突入がお披露目されたが、着水には成功しなかった模様。

同性カップルら全国で行う集団訴訟。今回、札幌高裁が同性婚が法的に認められないのは違憲と判断した。

婚姻の法的根拠となる憲法24条1項、「両性の合意のみに基づいて（婚姻は）成立する」との条文について、同性の場合でも適用されると認めた。”両性”なる表現は同性婚を想定していなかった憲法制定当時の結婚表現にすぎず、婚姻の保障を目的とした同条文の趣旨に照らして、同性による婚姻を否定する意味合いは含まれていないとの見解を示した。

元参議院議員で暴露系YouTuberとして活動していた”ガーシー”こと東谷義和被告に実刑判決。懲役3年・執行猶予5年判決（求刑懲役4年）。YouTube配信通じて芸能人らに常習的な脅迫を行っていたと判断した。

米上院でも法案が可決すればアメリカ国内でTikTokが利用できなくなる。バイデン大統領は法案が成立した場合には署名する意向を示している（法案の施行には大統領の署名が必要）。

デジタル安全保障の観点から超党派で対策。中国企業に米国内のTikTokユーザーの個人情報が流出することを懸念している。

今月26日付で退任する。家族との時間を確保すべく母国カナダに帰国する。カサノバ会長は現在58歳。

カサノバ会長は2014年に日本マクドナルドHDのCEOに就任。異物混入事件で業績低迷していた日本マクドナルドの経営を立て直した。

詳しい病状などは不明。キャサリン皇太子妃は今年1月に腹部の手術で入院。以降、公の場に姿を見せておらず、健康不安説が出ていた。つい先日にはSNSで家族写真をアップしたものの加工した写真と発覚して物議を醸した。

アメリカ議会の会計上の新年度は10月だが、議会対立により半年近く新年度予算が成立せず。目下の対立材料となっていたウクライナ支援の予算など別の法案に切り分け。政府機関の運営費など通常予算を確保するための新年度予算を成立させた。

アメリカの独占禁止法に相当する「連邦反トラスト法」に違反した疑い。App Storeのアプリ審査名目で競合他社のアプリ機能を制限したり、Apple以外のスマートウォッチの機能をiPhone接続時に制限していることを問題視した。

米司法省いわく「市場独占により顧客のコストを増大させ、技術革新を阻害した疑い」。Apple側は徹底抗戦の構え。プライバシー保護やセキュリティー対策が目的であり、市場独占する意図はないとコメント。

来月1日に開設する。皇室に関連する情報を発信する。DMやコメント欄は開放せず。宮内庁のSNS利用は史上初。宮内庁のインターネット経由の情報発信は公式サイトに限られていた。

合宿先の旅館で天井や障子を破壊する様子をSNS投稿していた。神戸大学は破壊の事実を認めたうえで謝罪。同大学のバトミントン同好会の学生らが関与していたと確認した。今後、大学として調査結果をまとめたうえで関係者を処分する。

次期衆院選に出馬しないことを明らかにした。二階元幹事長は現在85歳。二階元幹事長は出馬しない理由について、自身の派閥（元派閥、現在は解散）からキックバック問題が発覚したことへの政治的な責任を取るためとしている。

大手進学塾「四谷大塚」の元講師の男が、塾に通っていた女子児童12人の下着など撮影。また、会社PCから女子児童6人の個人情報を盗み出し、SNSに投稿していた問題。

迷惑防止条例違反の罪などで懲役2年・執行猶予5年（保護観察付き）の実刑判決。性依存症の治療など行ってることを考慮して執行猶予が付いた。

政府が閣議決定。イギリス＆イタリアと共同開発している次期戦闘機に限り、条件付きで第3国への輸出を認める。日本が防衛装備品の輸出協定を結んでいる国で、かつ戦争中（戦争当事国）でない国であれば輸出できる。

日本は防衛装備移転三原則（2014年）に基づき、航空機エンジンや防弾チョッキなど殺傷能力を持たない防衛装備品に限り輸出を認めてきた。武器や兵器に相当する殺傷能力のある防衛装備品は輸出できなかったが、今回の改正は2014年以来の大きな転機に。

英オックスフォード大学出版が出版する英語辞典の代名詞「オックスフォード英語辞典」。今年の改定で日本語23語を追加。英語圏で定着しつつある日本語由来の英語の新語として辞典入りした。主に食べ物、ポップカルチャー、創作分野の言葉が選出された。

昨年9月、25歳の現役団員が死亡した問題（自殺とみられる）について謝罪。事実上の和解文書となる合意書を締結したと明らかにした。パワハラを行っていた上級生6人は遺族に謝罪文を提出した。

昨年11月の宝塚歌劇団による調査では認めていなかった14件のパワハラ行為を認定。亡くなった団員に対して上級生らヘアアイロンを故意に当てて火傷を負わせたり、人格否定を含む叱責を浴びせていた。また、劇団として長時間労働を課していたことも認めた。

ジャニー喜多川元社長の性加害とは別に、旧ジャニーズ事務所のスタッフ2人がタレントに性加害を行っていた疑い。BBC報道を受けて旧ジャニーズ事務所ことSMILE-UP.社がコメント。同事案は認知・調査済みであり、昨年9月時点で同スタッフ2人を厳正に対処したと発表した（※事実関係や処遇は不明）。

同事案を警察に情報提供していない理由については、タレントからの被害申告がなかったためと説明。同スタッフ2人は存命中であり、被害申告があれば真摯に対応するとしている。